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いったい詩人はいつから修辞学を学ばずに詩をつくるように
  なったのだろうか。恐らくグーテンベルクによって印刷術が発明
  されてからでなかろうか。その時以後、詩人は自分の生きた声に
  よって目前の聴衆に自分の思想や感情を伝達するのではなく、孤
  独な部屋で紙に文字を記し、その草稿を出版社にもちこんで、印
  刷されて書店で売られるようになった。詩人は読者との直接の交
  渉をもつことがなくなり、詩をつくることは孤独な密室の作業と
  なった。このようにして詩人はしだいに読者のことを忘れて、自
  分の思想や感情だけを吐露することに専念するようになったので
  なかろうか。
ブログ人: J.M.マリー「小説と詩の文体」